GS, I Love You !

ザ ・タイガースを中心にGSを語るブログです。暫くはシロー追悼特集を更新します。ブログ移動で過去のコメントは削除されました。よろしければ過去記事含めてコメントをください!

12/3ザ・タイガース2013@日本武道館 完全レポート

【注意】この回からは完全ネタバレです。
既にセットリスト等12/4のスポーツ新聞の記事やジュリブロ、TGブロで世間に流れていることから、拙ブログもこれらに準じて、セットリストをはじめとする当日の公演の様子を記事にいたします。
これから各地の公演を観に行かれる方でネタバレしなくない方は読み飛ばしてください。
 
さて、いよいよ記事を書ける段階になりましたので、相変わらず拙い文章で申し訳ございませんがおつきあいください。
僕が1982年より27年+4年=31年待ちに待ったザ・タイガースの再結成、しかも叶うことはもうないだろうと思っていたオリジナルメンバーでの復活。
兎にも角にも嬉しいの一言に尽きます。僕自身は先に入手していたパンフレットのセットリストは封印しておりましたので、どの曲が来るかは全く知らない状態でした。
 
当日、僕は午後から休暇を取りました。
何しろ大切なタイガースの公演初日、夕方ぎりぎりまで仕事をしている気分ではありませんでした。
地元の書店でピーの新著である『ザ・タイガース 花の首飾り物語』が全く置いておらず、ここ数日憤慨していたため、まずは武道館にほど近い神保町の書店でこれをゲットしました。
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昼食を取り、まだまだ時間が余りに余っておりましたので、そのまま喫茶店でコーヒーを飲みながら半分くらいまでピーの新著を読み、少しずつ少しずつテンションを上げてゆきました。
15時頃に武道館の前に行きました。すると北の丸公園の入り口には既に十名程のダフ屋の姿がありました。
田安門が工事をしていたため狭くなっている門をくぐるとおなじみの武道館が見えてきました。もう既に数十人の人達が写真を撮っております。
正面入口の前の通りの柵にぼーっと座っていますと何やらリハーサルの音が聴こえてきます。
(後から気づきましたがどうやら<第一部>を完全に通しでリハーサルしていたようです)
 
周囲のお姉様方は「めっちゃ聴こえるやん、相変わらずピーの歌は下手くそやなあ、でも楽しい」「ちゃんとトッポの声も聞こえるでえ、ホンマに全員揃ってるでえ」との会話に思わず同意してしまいそうな勢いでした。
別のお姉様方の会話から
・タローとピーはほぼ一番に入った
・その後、ジュリーとサリー、トッポは一番最後に入った
んだそうです。4人はトッポが一番最後だったのに気を紛らわせていなかったか心配でした。
いずれにしても僕はトッポのボーカルとコーラスが聴こえてきた時点で「大丈夫、大丈夫」と何故か独り言を呟いていたようです。周囲から見たら、変なおっさんがブツブツ言っているなあ、って感じでしょうか。
 
さて、その後はタローとスーパースターのライブで知り合ったタローファンの皆さんと待ち合わせをするためにグランドパレスホテルに向かいました。
途中に立っていたダフ屋の会話が偶然耳に入りました。
 
A(一番年長者)「ところでお前タイガースが現役の時っていくつだった?」
B(やや若いが中年)「俺は幼稚園くらい」
A「俺は小学校5年生くらいだった」
 
 って、お前らステージ上のメンバーより若いんかい?
 
ちなみに北の丸公園入口の田安門あたりにいた若いダフ屋は多分20代半ば~後半あたりだったよ。つまり演じる側が年長であり、僕らが子供のころに後楽園球場で見たダフ屋のイメージを既に覆しているんですね。
九段下交差点までの坂を下り、付近のコンビニ、飲食店を見ると誰がどう見てもタイガースファンのお姉様方で占領されまくっておりました。

僕もその仲間に加わるべくホテルのカフェに向かうとそこも大変な人だかり!
しばし皆さんと歓談の後、武道館に再び向かいました。そこからの入場がまた大変で中に入ってからも二階の通路が狭く、自分の席にたどり着くまでが大変長い道のりになってしまいました。
 
僕の場所は二階ステージ後方の北西スタンド。サリー側です。ステージの様子がよくわかる場所でした。
サリーのヘフナーのバイオリンベースは2本スタンドに立てており、恐らく1本は前回のほぼTGツアーでも使用した現役当時のもの、そしてもう1本は82年同窓会の時に入手したものと思われます。本日の演奏では取り替えていたがどうかは確認できませんでした。各人のギターにワイアレスを付けていたため、ステージを降りてから取り替えていた可能性もあります。
 
トッポのギターは彼の顔でもあるエピフォンのカジノ、インタビューで語っているように19歳の時から46年間使用しているギターです。ご本人も仰っているように本当にいい音がするギターです。本日の公演はこれ1本でした。
 
そして僕が一番驚き、そして感動したのがタローのギターです。あの田園コロシアムやビューティフルコンサートでもメインで弾いていたあのギブソンのSGです。
タローさんといえば最近ではクラプトンモデルのフェンダーストラトキャスターがメインギターでした、スーパースターの月例ライブでもほぼTGの時もストラトしでしたが、やはり5人だけの演奏ではシングルコイル系のギターよりもハムバッカー系のピックアップの方が重く、分厚く聴こえるからこのギターを選んでくれたのでしょうか。僕は個人的にはこれがこの日の嬉しい収穫第一号でありました。
 
いよいよ18:40客電が落ち、メンバーが登場しました。
 
黒の詰襟風の衣装です。現役時代を思わせるようなカッコいい5人組の登場です。
<第一部>
1.DO YOU LOVE ME
来たーっ!来ましたよ。正真正銘の本物のタイガース。
しかも一曲目からサリーの低ーい声が聴けるこの曲。やっぱり「Watch Me Now!」で場内興奮のるつぼです。
最初はリードギターがなく、コードワーク中心の楽曲でしたので、メンバーの演奏もリラックスしたように見えます。ところが途中からピーのテンポが速く速くなってきます。緊張のためか走り気味となり、それがリズム隊であるサリーにも伝播してます。途中のドラムのおかずの部分(ダカダカダカダカ・・・の連打)でも走りを助長しているようで、実は僕はステージ上とほぼ目線の先にあったスクリーンでのメンバーの表情を楽しみつつも「最後まで持つかな?」と心配しておりました。
 
2.(I CAN'T GET NO)SATISFACTION
そして二曲目はトッポのフレーズで曲を引っ張るサティスファクション!奇しくもあのほぼTGツアー最終日武道館で最後の曲として演奏されたこの曲、ジュリーの「俺はこの4人(ジュリー、サリー、ピー、タロー)だけでは満足していないんだよ、かつみもシローもみーんな全員揃って初めてタイガースが復活になるんだ、だから満足してないんだよ」というメッセージにも捉えた僕。あれから約2年近く、本当にこの日が実現したんです。
それにしてもトッポのギターの音最高でしたよ。歪すぎず、それでもちょうど良い感じの重さ。
僕の目からはトッポは殆ど緊張しておらず、この場を楽しんでいるなあというのがよくわかりました。
特に前だけでなく、後方ステージに向けて手を振ったり、何度も振り向いたり。
そしてジュリーのMCでは五人全員で「ザ」「タイガースです」、これには言葉になりません。そしてジュリーの言葉はさらに続きます。
「生きていくのがつらい時代なのに、こうしてタイガースに光を当ててくれてありがとう、力をくれてありがとう、愛をくれてありがとう。今日は一生懸命やります」
 
今週は国会で与党が秘密保全法を強行採決されようとしていたタイミングです(残念ながら12/6金曜日に強行可決されてしまいました)。ジュリーは脱原発活動にも力を入れており、ミュージシャン・タレントがそういった声を上げづらい中でも楽曲を通じてメッセージを伝え続けております。
僕も本当はタイガースで浮かれている場合ではないと心の中では思いますが、このジュリーの言葉を神妙に噛みしめておりました。そして逆にジュリーに「タイガースありがとう、こんな時代に復活して、僕たちに元気をくれて」とお礼したい気分です。
 
3.NOWHERE MAN
「タイガースの18番の曲です」最初のジャラーンのギターでわかりました。
この曲でも二番あたりからピーのピッチが上がり気味で走り気味になってました。リードギターはタローが担当しており、タローとトッポで役割を曲ごとに交換しているようでした。
ジュリーのMC
「今回のコンサートは5人みんなでつくりました。
タローは音楽的なこと、譜面を書いてくれたり、優しくコーラスを教えてくれたり、
かつみは衣装とTシャツをデザインしてくれ、そしてこの人の高い声がないとタイガースではありません。
ピーは40年間あるところに閉じ込められて、ドラムを取り上げられてました、2年前にこちらの世界に戻ってきてくれました。激しいドラムを一手に引き受けてくれています。どうか12月終わりまで元気でいてくれれば。
私はパンフレットを担当しました。チャリティ(CD)のトラックダウンにも立ち会いました。また今回は色んな酒場、レストランを物色中でこれからは「沢田幹事」とお呼びください。
そしてサリーは何にもしておりません。サリーはここにいてくれるだけでいいんです。ザ・タイガースの重石です。次はかつみが歌います」
 
4.I STARTED A JOKE
トッポのボーカル。サビは音域的にきつそうで、ほぼ1コーラスの構成でした。同窓会TGでは一番高くなるサビはシローにバトンタッチしていったので、トッポがこの曲のサビまで歌っているのは初めて聞きました。
やっぱりビージーズの曲はトッポのボーカルですね。シローのボーカルも勿論良いんですけど。
トッポのMC
「たぶんこのメンバーでは40年ぶりくらいだと思いますが、ステージの上もそれなりに、客席もそれなりにいいお年を召されてて。
これからがいいところだと思います。今日は僕たちのエネルギーを精一杯受け取ってくだあさい。それではピーが歌います」
 
5.YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY
ピーが可愛い帽子を被り、ボーカルマイクスタンドの位置変えをして演奏します。
ドラムを叩きながらのリードボーカルです。Aメロはピーのボーカル、サビはピー以外のメンバーが歌うといったスタイルでした。
ビートルズのオリジナルではエンディングがフルートやオーボエなどの木管楽器が入ってますが、タローのハーモニカがフィーチャーされておりました。
ピーのMC
「昨晩は興奮して殆ど寝ておりません。やっぱり緊張しているんだと思います。今日は一生懸命やりますのでよろしくお願いします。それでは次はタローが歌います、「黄河」イエローリバーです」
 
6.YELLOW RIVER
おなじみのイエローリバーです。この曲もミディアムテンポの曲なのにピーのドラムがやや走り気味でした。それでも5人でまとめてしまうところは、竹馬の友の関係からなのかはたまたそれが実力なのか、走ってしまう感じもライブの見どころなんだと思います。
最近ではテクノロジーの進歩により、打ち込みが当たり前だったり、シンガーが歌詞を間違えないように、譜面代わりにiPadに映したものを観たり、もっとひどいところでは大型スクリーンに歌詞が出ていたり。こういう言い方が良いかは別にしてミュージシャンを甘やかしてる傾向にあると思います。
そんな中のタイガースのライブ、所謂甘やかしツールでの誤魔化しのきかないステージを平均年齢:66歳の5人だけで作っている。これは驚きに値するとともに世間はもっと評価すべきと思います。
今回のライブでどなかかがタイガースのギタリスト2人の技術的な問題を指摘する声も出ていると伺っております。
それはスーパーなギタリストをサポートメンバーで連れて来れば済む話です。でもタイガースはオリジナルの5人だけで演奏することに意義があります。そして、サポートメンバーが居なくても40数年前の現役時代同様のステージをこの平成の世で実現させること。
ここに大きな意味があると個人的には考えております。本当はタローさんがオルガン弾けばいいじゃないか、ゲストでだれか一曲だけでもキーボード入れればいいよと思うこともあるでしょう。しかしジュリーがいつか言った「5人だけでやってのタイガース」これが今の姿なのです。
タローのMC
「本当に今日はこんなにたくさん来てくれてありがとうございます。今日は本当緊張しているんですけど、ピーも緊張していると言ってたけど、廊下で会っても全然緊張していないのがいて、憎たらしいー(トッポを指さす)。
とにかく今日は皆さんも少年時代、少女時代に戻って最後まで楽しんでください。次はサリー、サリーは歌も歌いたくないって言ってたんですけど、前に歌った歌ならということで、
今日は「岸部一徳」というより「岸部おさみ」ですね」タローは相変わらず毒舌です。
サリー「昔の名前ででています」
 
7.TELL ME
サリーのテルミーはいつ聴いてもカッコいいね。今回もほぼTGの時同様、フルコーラスやってくれました。
サリーのMC
「この曲はローリングストーンズのですが、大阪のジャズ喫茶に出てた頃はよく歌ってたんですが、だんだん減ってゆきまして、あの頃は10回やってたんだったかな?」
ジュリー「ジャズ喫茶?ジャズ喫茶は4回かな?」
サリー「記憶力がないんですよ」
タロー「東京は10回やろ」
サリー「10回は東京か・・・・・・」
ジュリー「ACBで5回やって、ドラムで5回」
サリー「昔は他のメンバーに対抗心を持ってた頃もあったんですけど、今はそんな気は全くなくなりました。今日は音楽少年に戻って、精一杯やりたいと思います。今度はかつみが歌います」
 
8.HOLIDAY
トッポのボーカルがジョークの時よりは声が良く出ていたように感じました。普段のライブでも歌い慣れているようですね。
 
9.I'M HENRY THE EIGHT I AM
ここでドラムがジュリーに代わります。客席からは「あー」とか「おー」といったどよめきが起こってます。
ピーの曲の起源にまつわる講義は正直何言ってるんだかわかりませんでした。
40年近く教師をやっていたので、すっかり「ピー先生」です。大型スクリーンのトッポは半ばあきれ顔だったのをバッチリ見てしまいました。
それでもジュリー、サリーは「ピー先生の講義の時間中」もずーっとリズムを刻み続けておりました。
そして「○○さんの赤ちゃんが風邪ひいた(ゴホン・クシュン)」のコーナーではシローも加えた6人の名前入りでのフレーズに感動してしまいました。
過去のわだかまりがあったけど、病気療養中のシローも含めた全メンバーとの本当の「絆」を大事にしようというピーの思いが伝わるひと時でした。
 
10.TIME IS ON MY SIDE
ギターのジャラーン、これで来たなーと思いました。
ジュリーがジャンプしまくってる。どこかの新聞(スポーツ報知)にはジュリーのジャンプ写真が小さくありました。
間奏のリードギターはトッポ、カジノの音はここでも冴えまくってました。
11.UNDER MY THUMB
間髪いれず、いきます。昔の映像で見た、メンバーがステージ右へ左への移動する。アレです。
今回は後方ステージもあるので、後ろの右方向、左方向にも向いてくれました。
 
ここで休憩。ジュリブロでおなじみのDYNAMITE ENCYCLOPEDIAさんと再会。
 
<第二部>
12.十年ロマンス
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当日までネタバレしていなかった僕にとって驚きその1です。
昨年のタローとピーのジョイントコンサートで「色つき」を演りました。
ピーは自身の著書のなかで、81年~83年の同窓会や89年~91年のメモリアルクラブバンドは「タイガースと名乗ること」を認めていない考えであるとされておりましたが、この当時の楽曲を演奏することでそういったわだかまりもないことにしようとしているのか?
はたまた事務手続き的な問題だけなのか?
いずれにしても、「十年ロマンス」です。
キーボードもストリングスも入らない、5人だけの演奏です。つまり伊藤銀次さんアレンジがベースです。これにレコードではすぎやまこういちさんのストリングスアレンジが加わっております。
ストリングを排除してもベースがしっかりしているのでスカスカな感じは受けませんでした。
ジュリーとトッポのツインボーカル、タローの間奏でのリードギター、そしてピーのドラム、これを見ることができたことが嬉しい!
 
13.僕のマリー
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この曲は数多くのライブ盤で聴くことができるバージョンそのものでした。
ほぼTGの時と違うのはやはりトッポのコーラスです。そしてそのトッポの間奏のギターの歪具合はアルバム「ON STAGE」と同じに感じました。
 
14.落葉の物語
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オリジナルはハプシコードのイントロが印象的ですが、ここではギター2本でカバー。
トッポがイントロのフレーズをミスってましたが、それでも余り焦らずに弾いてましたね。
Bメロ(というかサビ)の「ふたりでみつけた~」のところのピーのドラムの貯めのところがいいですね。
 
15.生命のカンタータ
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この曲をチョイスしてくれたメンバーに感謝。オリジナルは「ヒューマンルネッサンス」のアルバムの2曲目。
ストリングスが入る曲ですが、ライブではタローがリードギターアルペジオ、トッポがサイドギターの編成。
サリーの低音ボーカル(コーラス)が聴けるこの曲、いい声でした!生サリー。そしてベースのフレーズもポール・マッカートニーが得意とするトライアード以外の高音部分(つまり1弦と2弦)を使ったものがふんだんに使われ、本当に良いお手本になるプレイを見せてもらいました。
間奏はタローのスタッカート気味のギターソロ。
ここでジュリーのMC
「僕たちで作った「ヒューマンルネッサンス」というアルバムから生命のカンタータという曲を聴いてもらいました。
このアルバムではすぎやまこういち先生をはじめ村井邦彦先生、山上路夫先生、なかにし礼先生など素晴らしい先生たちと一緒に作ったものです。
このアルバムからもう一曲「忘れかけた子守唄」を聴いてください」
 
16.忘れかけた子守唄
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この曲でもジュリーとトッポのツインボーカルが聴けます。
現役の頃はタローがオルガンを弾いておりましたが、ギター2本でここまでシンプルにできるんだなというお手本でした。
 
17.廃虚の鳩
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本日のライブでのギタリスト二人が忙しかった曲だと思いました。
何しろあのストリングスのイントロ部分を2本のギターでオーケストレーションするといった大胆なアレンジが施されていたためです。
アイディアは恐らくタローだったと思いますがこの曲のボーカルであるトッポが果敢にも攻めのギターを見せてもらった瞬間でした。
指の位置を確認することができませんでしたが、恐らくは主旋律をタローが3度上の高音部フレーズをトッポが弾いていたんでしょうか?
トッポのボーカルは高音部分がややフラットになることもありましたが、唯一無二の声、タイガースのメンバーに混ざると本当にタイガースのコーラスになるんだなあってこと。
 
18.モナリザの微笑
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タローがハーモニカを取り出すのが見えました。
やっぱり何時聴いてもいい曲ですね。まさか5人だけの音が聴けると思ってなかったからね。
 
19.銀河のロマンス
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この曲もオリジナルはストリングスが中心でしたが、イントロはトッポのギター。
しかもトッポのギターの独特な弾き方、僕の目は釘づけでした。それは開放弦の弾き方。
大概のギタリストはダウンピッキングに目がゆきますが、トッポの場合は開放弦といって、何も押えないで弦をつまびく際、アップピッキングつまり下から上に弾く、しかも彼の場合は上に向けて手をあげるんですね。
あー、これか加橋かつみピッキングは。この開放弦の弾き方の話をタイガース・トリビュートバンドのヂュリーさんに話したら、あれこそがトッポだよって教えてくれました。
テレビ放送やDVD発売が楽しみだな。
 
20.青い鳥
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そしてタローさん緊張タイムの青い鳥。スーパースターのライブではよく緊張してしくじったり、やり直ししたりすることが多いタローさんも流石タイガースの一員になるとビシっと決めてくれますね。
僕の座っていた位置のスピーカーではタローさんのボーカルが聴き取りづらかった(というかジュリーが気合入りまくりでジュリーボーカルがでかく感じました)んですよ。
 
21.花の首飾り
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やっぱりトッポのボーカルでないとタイガースの「花の首飾り」でない。
ほぼTGツアーでジュリーが代替ボーカルとなることで我々を徹底的に焦らし、トッポにも「お前がいなきゃだめなんだ」と訴えた作戦はまんまと大成功に至ったに違いない。それほど僕らが待ちわびた瞬間でした。
Amのラ・ド・ミ・ドのアルペジオが響く、武道館の観客はウォーという何ともいえない歓声に包まれる。
トッポの「花咲く・・・・」これで凄い拍手。僕も思わず拍手してしまった。
恥ずかしながら、少しばかりウルウルしてしまった。もうこれ以上言葉にならない、そんな「花の首飾り」でした。
 
22.君だけに愛を
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「キュイーン」のギター、さあさあ来ましたよ、皆さんお待ちかねの時間。
ジュリーは右、左、正面、後方と360度ぐるぐる回りながら指をさしまくる。そのたびに「ギャアーーーー」という声。
そして間奏はトッポのギター、これがよかった。トッポがロックジェット54号のインタビューで「僕のカジノは15年くらい前からさらに鳴り出した、歌いだした」と仰っているように本当に素晴らしい鳴りでした。
 
23.シーサイド・バウンド
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ジュリー「廃虚の鳩、モナリザの微笑・・・・・・(ここで忘れた?といった変な表情をして)、銀河のロマンス、青い鳥、花の首飾り、君だけに愛を、をお送りしました。さーここから盛り上がっていこう!」
MCの間にジュリー用のドラムセットが運ばれる。
4人とも飛んでましたよ、お客さんも全て。僕の席からはほぼ武道館の全体が見えるので、これは凄い光景を見てしまったって感じでした。
トッポもギターソロを弾きながらステップ!それにしてもトッポは全然バテてないなあ。
 
24.I UNDERSTAND
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あの「蛍の光」の元曲となっているこの曲。やっぱりこれ演るのね。
ジュリー「2013年12月3日、日本武道館ザ・タイガースです。
みんな今日まで生きてきました。今日も生きていて、明日も生きていきます。今日のザ・タイガース、みんなの好きなところをどうそお持ち帰りください。
メンバー紹介、森本タロー、加橋かつみ瞳みのる岸部一徳沢田研二
「みんなどうもありがとう、ありがとう、ありがとう」
 
25.ラヴ・ラヴ・ラヴ
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そしておなじみのこの曲。タローのイントロが危なかったねえ。
トッポ在籍時の曲ではないけれど、やっぱりタイガースファンにとってはこの曲の持つ意味は大きいんですね。
みんなが掲げる親指と人差し指の「Lの字」。「十年ロマンス」の歌詞に出てくる「Lの字」が掲げられる中、ジュリーのボーカルが響き渡る。素晴らしい瞬間だ。
 
<アンコール>
26.タイガースのテーマ
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イントロのピーのドラムロールが聴こえた瞬間、あの激しいステップやるのかな?と思いました。
サビからのあのステップ。やりましたね、全員。但し、ワンコーラスだけ。ギターソロの間奏まで入れて2番までやったらみんな倒れてしまいます。
1番だけで本当によかった。
ジュリー「サリー大丈夫?ピーは大丈夫だよね。かつみは大丈夫そうだね。毎日走っているらしいから。私は走ってませんけど、毎日歩いてます」
タロー「誰がこんな振付やろうって言ったんやー、俺か?」
 
27.美しき愛の掟
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トッポはタイガースのテーマではステップ余裕でしたが、この曲のギターのイントロではワウの踏むタイミングが上手くいかなかったようですね。
しかもこの曲のレコーディングはトッポは参加したのですが、リリースは脱退後。従って同窓会を除く5人だけの客演は初めてですね。
途中途中の激しいギター、これは恐らくライブツアー終盤に向けてどんどん良くなってくるんじゃないかなあと期待しております。
ジュリーは歌詞を見事に間違えておりましたが、上手く誤魔化しておりました。
 
28.色つきの女でいてくれよ
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最後はこの曲。まさかの同好会ナンバーを最後に持ってくるところが憎い演出。
オリジナルはキーボード(シンセサイザー)のイントロですが、作曲者のタローがイントロをギターで弾いておりました。
個人的にはもう少し歪ませてもいいかなあと思うのですが、やや控えめの歪(オーバードライブ)でしょうか。
この曲で唯一足りないのはシローの「アーアー」っていうコーラスでしょうか。
 
最後、袖に引っ込んでから、5人は例のTシャツをタローとトッポは白のヤング版、ピーは黒のヤング版、そしてジュリーとサリーは黒の2013年版をそれぞれ着て、挨拶に出てきました。
ジュリーは阪神タイガースのタオルを持って掲げましたが、上下逆さまでした(笑)
初日のタイガース公演はテンポが速くなったり、小さなミスがあったり、演奏に粗さもあったりと5人のザ・タイガースのありのままを見せるといったことに果敢にチャレンジした結果です。
技術面で難をつける人がいたようですが、日本で平均年齢:66歳のサポートメンバーなしでのロックバンドの公演はかつてないと思われます。
今後12/27の最終日までこのバンドが進化し続け、もっともっと凄いものを見せてくれるんじゃないかなと期待せずにはいられません。
 
公演後、気の合う仲間達と祝杯を上げに行きました。
 
皆さん、僕は12/27までタイガースはお預けですが、各地方公演に観に行かれる方、また全8箇所公演を追いかける方、そして残念ながら今回公演を一度も観に行くことができない方、メンバーも含めて最終日まで元気に乗り切れることを心から祈っております。