【ザ・タイガース】嘆き
1969年7月5日発売。B面は『はだしで』。
通算10枚目のシングル。オリコン最高8位。
タイガースの曲というよりジュリーのソロ曲という印象が強い作品。
何しろ、コーラスが全くない。これは後に発売される『君を許す』も同様。ジュリーのソロ
名義で発売しても良い位のできばえであり、演奏そのものもタイガースが関与していない
ようです。
この曲は映画『ハーイ・ロンドン』のメインテーマとしても取り扱われました。
いい曲だとは思うけど、タイガースの良さが殆ど出ていない、ちょっと残念な曲であります。
この曲が発売された20日後に『スマイル・フォー・ミー/淋しい雨』が急遽発売されます。
タイガースの人気が下火になりつつあるとはいえ、映画のプロモーションの一環として発売
された『スマイル・フォー・ミー』の方が売れてしまうのですから何だか皮肉ではあります。
でも僕は『スマイル・フォー・ミー』の方がタイガースらしくて好きだな。
タイガースにとってはこのジュリーのソロでもある『嘆き』があったからこそ、後々発売される
シングルが後期タイガースを象徴するような「割とクオリティーの高い」楽曲となっていった
のだと勝手に解釈しております。
何だか余り良い記事になりませんでしたが、この『嘆き』は解散までのタイガースの道標を
解散後のそれぞれの方向性を決めた重要な一曲であったのだと思います。