【ザ・タイガース】『フィナーレ』青春の光と影
再び、シローのボーカル曲です。
原曲:BOTH SIDES NOW、作詞・作曲:JONI MITCHELL。
タイガースでは女性ボーカルの原曲のカヴァーは珍しいです。この曲は女性シンガー・ソングライター
のジョニ・ミッチェル作でジュディ・コリンズが唄ったヴァージョンでの演奏です。
大変美しいメロディーです。この曲は高校生~大学生くらいの時に始めて聴きました。タイガースがライ
ブでカヴァーしているのは後に知りました。
シローのボーカルはトッポ同様、ビー・ジーズを得意としていた高音域を特長とするものですが、タイガ
ースは、サリーの低音、タローの中音、シローの高音コーラスにジュリーのリードボーカルに絡むこれが
絶妙でした。勿論、トッポ在籍時も同様でしたが、シローは評価の大小は別として、タイガースのコーラス
に欠かすことのできないものになっておりました。
この曲はフォークソングの一種であり、メンバーのコーラスは全く入っていない、シローのソロです。
ギターのアルペジオが印象的であり、タイガースのカヴァーする楽曲としては異例ではありますが、これだ
けのフォーク・バラードを上手く表現できるシロー、そしてタイガースは素晴らしいと思います。
シローがカヴァーする曲は既にこのブログでも紹介した『ラレーニア』やビー・ジーズの一連の曲が有名で
はありますが、こういった曲もレパートリーに入れるタイガースはやはり、音楽的にはロックバンドとはいえ、
幅広いレパートリーやジャンルをこなせるバンドであることを証明しているんだろうと思います。